更新日:2014年01月15日
豊かな自然環境に恵まれた日本。
世界的に見ても決して広いとは言えないこの島国には、六千種類を超える植物達が自生し、豊かな植生を築いています。
また、それらの植物を取り扱う花屋さんの数は、現在二万店を超えると言われています。
一五○年前に来日したイギリスの植物学者、ロバート・フォーチュンが執筆した「幕末日本探訪記」には、大名から農民、大人から子供まで、身分に関係なく誰もが身近に植物を楽しみ愛で、育てている日本人の植物を愛する国民性について深く記されています。
日本人の植物を愛でるという歴史は古く、日本に現存する最古の和歌集である「万葉集」の中や平安時代の絵巻物の中には、様々な植物に関係する歌や鉢植えの絵等が描かれています。
園芸の分野だけではありません。建築や食、芸能にいたるまで、私たちの生活の中からも、密着した植物との関わりを垣間見ることが出来ます。
様々な方法で植物を生活の中に取り込み、楽しむということ。
日本人の文化には自然を敬い 親しみ愛でる観念があるようです。
これらのことから、我々日本人は植物と共に暮らす心を、本能的に持っている民族なのではないかと私は思います。
共に暮らしたい。この気持ちは、自然の豊かさの度合いではなく、今も昔も変わらない日本人の心なのですね。
このページでは、日本人と植物との歴史、文化、植物の育成に関する技術等を中心に扱っていきます。植物との本当の暮らしを思い出すきっかけづくりになればと思い定期的に更新をしていく予定です。
ご興味ございましたら、お時間の許す時にでも覗いてみていただければ幸いです。
日本人と植物とのこれからのより良い暮らしを願って。
塩津 丈洋